シンデレラの靴がガラス製じゃなかったら

glass_kutsu
おとぎ話の中でも一番好きなのが、シンデレラのお話です。シンデレラというのは灰かぶりという意味で、灰をかぶるような雑用をさせられていたシンデレラが王子様に見初められて素晴らしいサクセスストーリーを送るのは、見ているこちら側からしてみるとかなりエキサイティングする流れでした。しかし、ふと思ったのですがあのシンデレラのストーリーが面白いのは、ガラスの靴が登場するからだと思うんですね。あのくだりがなければ、ただ女の人が玉の輿に乗ったというかなり下世話な話でしかありません。ガラスの靴にピッタリ合う人を探す王子と、その靴がフィットするシンデレラ、その部分がシンデレラというおとぎ話を後世にまで続く名作として位置付けているのでしょう。

ただ、ここで変なことを考えてしまいました。それはシンデレラの靴がガラス製じゃなかったらどうなったのだろうかということです。例えばもしシンデレラの靴が革靴だとすれば、もしかしたら意地悪なシンデレラの姉たちでも靴がフィットしていたかもしれません。なにせ革靴であれば多少の伸縮性があるので、足のサイズが多少違っていたとしても無理をすればその靴の中に足を入れることができるからです。そうなると王様からお嫁さんとして迎えられるのはシンデレラではなく他のお姉さんたちになってしまったかもしれません。

そうやって考えてみると、シンデレラのストーリーはシンデレラが靴を落としてしまうという部分が必要なだけでなく、その落とした靴がガラス製であったことがとても大きな伏線だと言えるのでしょうね。実際にガラス製の靴なんて販売されていないですし、オーダーメイドしても作ってくれるのか微妙な代物ですから、現実の世界でガラスの靴を落としてシンデレラストーリーが生まれるなんてことはないと思います。だからこそ、おとぎ話の中ではやはりシンデレラの靴はガラス製じゃないければ絶対にダメだたのです。